キャラ作り――決めのセリフを印象的に演出するには
2008年45号掲載の銀魂キャラ作り講座3回目です。テーマはセリフの力、ということでキャラ作りと同時に話作りとも関わるものとなっています。
決め台詞というほど有名になったり何度も出てきたりするものではなくて、ただその時その瞬間の感情をそのまま口にしたセリフを強調して決めのシーンにしてしまう演出方法。そんな構成のコツが、ここでは解説されています。
そこでの妙味は、「フッてオトす」ことにあるそうです。つまり、セリフに繋がる前後のシーンを効果的に利用することで、実際以上に印象的なシーンに演出することができるわけですね。
特に、セリフの意味を強調するのに効果があるのが、一見反対のこと…というか決めのセリフと比較して対になるような表現を使うこと。
画像左側のシーンがその演出になっていますね。「泣いているのが誰か」という対比と、「誰の味方か」という対比。一見当たり前のようなことや、その場にふさわしくないような反対の内容に続けて決めのセリフを言わせることで、そのセリフが一層際立つわけです。
実はこれもまた、ギャップの一種と言えますね。フリとなるセリフの前と、オトした結果の決めのセリフが持つ熱さが絶妙な温度の差を生んでいるのです。
そして空知先生はこうした計算をすべて狙ってやっているような気がする…のは俺だけかな。
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